ならてものとは

みなさん、障害のある人が作った商品を
ご存知ですか?

奈良県内の100以上の障害福祉サービス事業所で、2,000人を超える障害のある人がモノ作りに携わり、お菓子にパン、雑貨に野菜など、日々の暮らしを彩るさまざまな商品を生み出しています。

「たくさんの人に喜んでもらえるものを作りたい」

事業所で働く障害のある人が、純粋な想いで手作りしている品々には、「温もり」という言葉がぴったり寄り添うように感じます。
なぜなら、そのどれもがモノ作りへの愛に溢れているから。
だからこそ知ってもらいたい。こんなにも素敵なものがあるということを。

このサイトでは、そんなさまざまな商品の一部を紹介しています。
どうかあなたの心に、温もりが届きますように。

障害のある人が作った商品

Q&A 障害のある人が
作ったものってどんなもの?

どんなものを作っているの?

障害福祉サービス事業所によって作られているものはさまざまですが、障害のある人が作った商品はどれも、ひとつひとつ素材にこだわり、ていねいに手作りで仕上げたものばかり。ほとんどの作業工程が手作業のため、大量生産には向きませんが、時間をかけて作った商品は、作った人の真心が込められた、温もり溢れるものとなっています。

例えば、国産の小麦や米粉を使用し、無添加にこだわったクッキーやパン、無農薬で栽培した野菜や果物、それらを使った手作りジャムやお弁当、牛乳パックをリサイクルした手漉き和紙のハガキや名刺、障害のある人がデザインした個性あふれるアート雑貨・・・。食べる人、使う人のことを考えて作られた、素敵な商品がたくさんあります。

手づくりのクッキー
事業所で作られている手づくりのクッキー

どこで売っているの?

基本的には、作っている障害福祉サービス事業所で販売していますが、中には、事業所とは別に店舗を持っているところもあります。また、複数の事業所の商品を販売しているKIZUNA Caféのようなアンテナショップもあります。
他にも、地域のイベントや、奈良県内の大型商業施設で定期的に開催している販売会でも販売しています。「奈良県庁でも月に1回、販売会を開催しています。販売会の情報は奈良県障害福祉課のホームページや本サイトのお知らせページに掲載していますので、興味のある方はチェックしてくださいね!」

アンテナショップ
アンテナショップではさまざまな商品を販売している

どうして商品を作っているの?

障害福祉サービス事業所で働く障害のある人にとって、商品を作ることは、社会に出るための作業訓練でもあり、生活の糧を得るための手段でもあります。ですが、障害のある人が、事業所で商品を作り、販売して得る収入は、まだまだわずかな金額です。
事業所では、日々、新しいアイデアを取り入れたり、工夫を凝らしたりして、みなさんに喜んでもらえるような魅力ある商品を開発し、スタッフと障害のある人が協力して作業に取り組んでいます。
障害のある人が作った商品を知っていただき、買っていただくことが、障害のある人にとって働く喜びとなり、また、自立した生活を支えることにもなります。

このカタログで、たくさんの素敵なものを見つけてください。そして、ぜひ、それを買ってみてください。実際に商品を手にとってみられたみなさんは、そのクオリティーの高さにきっと驚かれるはずです!
これからも、たくさんの温もり溢れる商品を紹介し、みなさんのもとにお届けしていきたいと思います。

どうやって作っているの?
『さをり織り』作業レポート

ルールや手本などがなく、傷や編み間違いに見える作品も“個性”として評価される「さをり織り」。障害のある人の感性が生かせるという点から、障害福祉サービス事業所での導入が広まっています。さをり織りのことは何となく知っているけど、どんな風に作られているのか分からないという人のために、作業風景を紹介します。

1.糸選び

200〜300種類の糸の中から、その日の気分や季節に合った色、言葉から連想する色など、織り手がイメージを膨らませて使う糸を選ぶ。空の色一つでも選ぶ色は人それぞれで、それがさをり織りの面白いところ。

糸選び

2.整経(糸かけ)

整経台と呼ばれる器具に選んだ糸をかけていく。
これは、必要な本数の縦糸の長さを均一にそろえ、糸の並ぶ順番を整える作業。糸がたわまないようにしっかりと巻くことが大事!
 肩に糸をかけてクリップで留めているのは、糸をピンと張った状態にしておくための工夫。

整経(糸かけ)

3.おさ通し

“おさ”と呼ばれる金属の隙間に縦糸を通し、並ぶ順を整える工程。
通し終わったら糸の状態がバラバラにならないように紐でまとめる。

おさ通し
おさとは?
縦糸の位置を整え、横糸を織り込むために使う織機の付属具のこと。糸を通し終わったら、織り機本体にセットする。

4.ヘルド通し

横糸を通す空間をつくるため、織り機に縦糸を張っていく作業。四角形の枠に針金のようなものが縦に並んでいて、その一本一本に開いている小さな穴(ヘルド)に、縦糸を通していく。

ヘルド通し

5.巻き取り

織機に縦糸を巻き取る。縦糸の張りを均一にするため、ひと巻きにつき一枚の紙を入れながら巻きとっていく。縦糸がもつれないように整えながら巻き取るのがポイント。

筒状の紙をセット
筒状の紙をセット
レバーを回して巻き取る
レバーを回して巻き取る

6.織る

準備ができたらいよいよ織る作業がスタート!
セットした縦糸に横糸を通して、足を踏み替えながら左右交互に横糸を通していく。個人差はあるものの、1日で約15〜20cmほど織り上がる。

織る01 織る02 織る03

7.仕上げ

糸がほどけないように結んだら、繊維を収縮させるために洗う。こうすることによって、編目が詰まったしっかりとした生地ができる。干して乾かした後は、アイロンをかけてヨレなく綺麗に整えて完成。

完成

7つの工程を経てようやく完成!定番のポーチやマフラーの他、
若い人向けの雑貨などバリエーション豊かなアイテムが生まれる。

*まとめ*

事業所でさをり織りが広まるとともに、個性が光る生地に惹かれ、オーダーメイドの依頼も増えているとか。消費者の満足だけでなく、働く人たちのモチベーションを高めることは、障害福祉サービス事業所の目指すところかもしれませんね。

●取材協力 ひかり園/ひまわりの家 
●商品協力 ひかり園/ひまわりの家/工房 蕾